性役割
時代や文化によって規定されている男女の社会的差異のことを「性役割(ジェンダー)」といいます。
男女に生物的差異があることはいうまでもありませんが、心理的、社会的な次元においても男女間で差異があります。
たとえば、強くてたくましいのが男性、やさしくしとやかなのが女性の特質であると日本社会では言われています。
そしてこうした性役割が形成されていくメカニズムの理論には次の4つがあります。
1.社会的学習論
バンデューラが提唱する理論。親は子供のモデルであり、父親・母親の行動を観察し模範することで子供は
性役割をみにつけるという考え。
2.認知発達理論
コールバーグが提唱する理論。子供がほかの人から男の子・女の子と呼ばれることによって、
自分の性別を認知し、徐々に性別にあった役割を身につけていくという考え。
3.精神分析理論
フロイトによる理論。同性の親を同一視することによって男性、女性の役割を身につけるという考え。
4.ジェンダー・スキーマ―理論
ベムによる理論。あらゆる情報を処理するのに、男性・女性というジェンダーに基づいてカテゴリー化するという考え。
親密性
相手に身体的・知的・情緒敵に接近する気持ちであり、通常は他人に隠しているような自分の気持ちを相手に開示することを
「親密性」といいます。
エリクソンは、こうした親密性を異性間で築くことは、成人期前期の重要な発達過程であると述べています。
ただし、青年期にアイデンティティ(自我同一性)を確立していることが、異性との間に心の底から触れ合える親密な関係が
築ける重要な条件と考えられます。
また、男女が結婚することによってすぐに親密性は確立されるのではなく、子供が誕生することで二人の関係が強まるころに、
本当の意味での親密性が確立されるとエリクソンは言っています。